【2024年版】Google Ads APIでキーワードプランナーのデータを取得する手順

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目次

はじめに

デジタルマーケティングの世界では、適切なキーワード選定が広告の成功を左右します。Google Ads APIを使用することで、キーワードプランナーのデータを効率的に取得し、効果的なキーワード戦略を立てることができます。本記事では、Google Ads APIを使ってキーワードプランナーのデータを取得する手順を詳しく解説します。

注意: 本記事ではGoogle Ads API v15を使用しています。最新のAPIバージョンについては、公式ドキュメントをご参照ください。

Google Ads APIとは?

Google Ads APIは、Googleの広告キャンペーンをプログラムで管理するためのツールです。これにより、広告主はより効率的にキャンペーンを運営できます。Google Ads APIを利用することで、広告のパフォーマンスデータの取得、広告の管理、そしてキーワードプランナーのデータ取得などが可能です。

参考:「Google Ads API Overview」- Google Developers, https://developers.google.com/google-ads/api/docs/overview

キーワードプランナーの重要性

キーワードプランナーは、適切なキーワードを見つけ、その検索ボリュームや競合性を分析するためのツールです。これにより、マーケターは効果的なキーワード戦略を立てることができます。キーワードプランナーを利用することで、ターゲットオーディエンスの検索意図を理解し、広告の精度を高めることができます。

参考:「キーワード プランナーの利用方法」- Google広告ヘルプ, https://support.google.com/google-ads/answer/7337243?hl=ja

Google Ads APIの準備

Google Ads APIを利用するためには、以下の準備が必要です。

Google Adsアカウントの作成

Google Ads APIを利用するためには、まずGoogle Adsアカウントを作成し、APIを利用するための設定を行う必要があります。以下の手順に従って、Google Adsアカウントの作成およびAPI設定を行います。

  • Google Adsアカウントの作成
    • Google Adsアカウントのダッシュボードにアクセスできるようになります。
  • Google Adsサイトにアクセス
    • Google Adsサイトにアクセスします。
    • 「今すぐ開始」をクリックして、Googleアカウントでログインします。
  • 基本情報の入力
    • Google Adsアカウントを作成するために、ビジネス情報や広告の目的などの基本情報を入力します。
    • 広告の設定をスキップして、アカウント作成を完了させることもできます。
  • アカウント作成の完了
    • すべての必要な情報を入力したら、「送信」ボタンをクリックしてアカウント作成を完了します。

APIアクセスの申請と設定方法

Google Ads APIの利用には、Google Cloud Consoleでのプロジェクト作成、APIの有効化、開発者トークンの取得、OAuth認証の設定が必要です。以下の具体的な手順を説明します。

Google Cloud Consoleでのプロジェクト作成

  1. Google Cloud Consoleにアクセスし、Googleアカウントでログインします。
  2. 新しいプロジェクトを作成します。「プロジェクトの作成」ボタンをクリックし、プロジェクト名を入力します。
  3. 作成したプロジェクトを選択し、左側のメニューから「APIとサービス」をクリックし、「ライブラリ」を選択します。
  4. 検索バーに「Google Ads API」と入力し、「Google Ads API」を選択して有効化します。

開発者トークンの取得

  1. Google Adsアカウントにログインし、右上のツールアイコンをクリックして「APIセンター」を選択します。
  2. 「開発者トークンを取得する」ボタンをクリックし、必要な情報を入力して申請します。
  3. 申請が承認されると、開発者トークンが発行されます。このトークンは、APIリクエストを行う際に使用します。

OAuth認証の設定

  1. Google Cloud Consoleに戻り、左側のメニューから「APIとサービス」 > 「認証情報」を選択します。
  2. 「認証情報を作成」ボタンをクリックし、「OAuth 2.0 クライアントID」を選択します。
  3. 同意画面を設定するために「同意画面の構成」をクリックし、必要な情報を入力します。
  4. 同意画面の設定が完了したら、「OAuth 2.0 クライアントID」を作成します。アプリケーションの種類として「ウェブアプリケーション」を選択し、必要なリダイレクトURIを設定します。
  5. 作成されたクライアントIDとクライアントシークレットを記録しておきます。この情報は、APIリクエストを認証するために使用します。

参考:「Google Cloud Platform の設定手順」- Google Cloud, https://cloud.google.com/docs/overview

キーワードプランナーデータの取得

キーワードプランナーのデータを取得するためにキャンペーンの作成は不要です。キーワードプランナーの特定のエンドポイントを使用してデータを取得します。

キーワードプランナーから検索ボリュームやCPCのデータを取得

Google Ads APIを使用して、キーワードプランナーから検索ボリュームやCPCのデータを取得する具体的な手順を解説します。まず、キーワードのリストを作成し、それを使ってAPIリクエストを行います。

  1. キーワードリストの準備
    • 取得したいキーワードのリストを作成します。このリストは、CSVファイルやデータベースなどに保存しておくと便利です。
  2. APIリクエストの構築
    • Google Ads APIを使ってキーワードプランナーからデータを取得するためのリクエストを構築します。このリクエストには、取得したいキーワードや取得したいデータの種類(検索ボリューム、CPC、競合性など)を指定します。
  3. データ取得の手順
    • 築したリクエストをGoogle Ads APIに送信し、必要なデータを取得します。取得したデータは、JSON形式で返されるため、適切な方法で解析します。

参考:「キーワード プランナーの使い方」- Google広告ヘルプ, https://support.google.com/google-ads/answer/7337243?hl=ja

Pythonを使ったGoogle Ads APIの実行

Google Ads APIをPythonで実行するための準備と手順を解説します。

必要なPythonライブラリのインストール

Google Ads APIクライアントライブラリとgoogle-authライブラリをインストールします。以下のコマンドを使用してライブラリをインストールします。

pip install google-ads
pip install google-auth

APIリクエストの構築

Google Ads APIを使用してキーワードプランナーのデータを取得するためのリクエストを構築します。以下の例は、Pythonを使用してキーワードプランナーのデータを取得する方法です。

from google.ads.google_ads.client import GoogleAdsClient
from google.ads.google_ads.errors import GoogleAdsException

client = GoogleAdsClient.load_from_storage()

def get_keyword_ideas(client, customer_id, keyword_texts):
    keyword_plan_idea_service = client.get_service("KeywordPlanIdeaService", version="v15")
    location_ids = [...]  # 例: [2840] (アメリカ合衆国)
    language_id = 1000  # 英語

    request = client.get_type("GenerateKeywordIdeasRequest", version="v15")
    request.customer_id = customer_id
    request.language = client.get_service("GoogleAdsService").language_constant_path(language_id)
    request.geo_target_constants = [client.get_service("GoogleAdsService").geo_target_constant_path(location_id) for location_id in location_ids]
    request.keyword_plan_network = client.enums.KeywordPlanNetworkEnum.GOOGLE_SEARCH_AND_PARTNERS
    request.keyword_seed.keywords.extend(keyword_texts)

    try:
        response = keyword_plan_idea_service.generate_keyword_ideas(request=request)
        for result in response.results:
            print(f'Keyword: {result.text}, Avg. Monthly Searches: {result.keyword_idea_metrics.avg_monthly_searches}, Competition: {result.keyword_idea_metrics.competition}')
    except GoogleAdsException as ex:
        print(f"Request failed with status {ex.error.code().name}: {ex.error.message}")

# キーワードリストの例
keywords = ["example keyword 1", "example keyword 2"]
get_keyword_ideas(client, "", keywords)

このコードスニペットは、GenerateKeywordIdeasRequestを使用してキーワードプランナーのデータを取得する方法を示しています。必要なパラメータを設定し、APIリクエストを送信してデータを取得します。

ーーー引用元が使われた文章ーーー

参考:「Keyword Plan Idea Service」- Google Ads API, https://developers.google.com/google-ads/api/reference/rpc/v15/KeywordPlanIdeaService

キーワードプランナーデータを使った検索ボリュームの取得

キーワードプランナーのデータを取得するためにキャンペーンの作成は不要です。キーワードプランナーの特定のエンドポイントを使用してデータを取得します。以下では、APIリクエストの詳細な構築方法を説明します。

APIリクエストの構築

Google Ads APIを使用してキーワードプランナーのデータを取得するためのリクエストを構築します。具体的には、『KeywordPlanIdeaService』というエンドポイントを利用して、キーワードの検索ボリュームやCPC、競合性などのデータを取得します。

キーワードリストの準備

取得したいキーワードのリストを作成します。このリストは、CSVファイルやデータベースなどに保存しておくと便利です。

Pythonを使用したリクエストの構築方法

Google Ads APIを使用してキーワードプランナーのデータを取得するためのリクエストを構築します。以下の例は、Pythonを使用したリクエストの構築方法です。

from google.ads.google_ads.client import GoogleAdsClient
from google.ads.google_ads.errors import GoogleAdsException

client = GoogleAdsClient.load_from_storage()

def get_keyword_ideas(client, customer_id, keyword_texts):
    keyword_plan_idea_service = client.get_service("KeywordPlanIdeaService", version="v15")
    location_ids = [...]  # 例: [2840] (アメリカ合衆国)
    language_id = 1000  # 英語

    request = client.get_type("GenerateKeywordIdeasRequest", version="v15")
    request.customer_id = customer_id
    request.language = client.get_service("GoogleAdsService").language_constant_path(language_id)
    request.geo_target_constants = [client.get_service("GoogleAdsService").geo_target_constant_path(location_id) for location_id in location_ids]
    request.keyword_plan_network = client.enums.KeywordPlanNetworkEnum.GOOGLE_SEARCH_AND_PARTNERS
    request.keyword_seed.keywords.extend(keyword_texts)

    try:
        response = keyword_plan_idea_service.generate_keyword_ideas(request=request)
        for result in response.results:
            print(f'Keyword: {result.text}, Avg. Monthly Searches: {result.keyword_idea_metrics.avg_monthly_searches}, Competition: {result.keyword_idea_metrics.competition}')
    except GoogleAdsException as ex:
        print(f"Request failed with status {ex.error.code().name}: {ex.error.message}")

# キーワードリストの例
keywords = ["example keyword 1", "example keyword 2"]
get_keyword_ideas(client, "", keywords)

このコードスニペットは、GenerateKeywordIdeasRequestを使用してキーワードプランナーのデータを取得する方法を示しています。必要なパラメータを設定し、APIリクエストを送信してデータを取得します。

参考:「Keyword Plan Idea Service」- Google Ads API, https://developers.google.com/google-ads/api/reference/rpc/v15/KeywordPlanIdeaService

取得データの解析と表示

取得したキーワードプランナーデータを解析し、検索ボリューム、CPC、競合性の確認方法について説明します。また、データの可視化とレポート作成についても解説します。

検索ボリューム、CPC、競合性の確認方法

取得したデータは、検索ボリューム(Search Volume)、クリック単価(CPC)、および競合性(Competition)などの重要な指標を含みます。これらの指標を分析することで、広告キャンペーンの効果を高めるための戦略を立てることができます。

def analyze_keyword_data(data):
    for row in data:
        keyword = row['keyword']
        avg_cpc = row['metrics']['average_cpc']
        search_volume = row['metrics']['search_volume']
        competition = row['metrics']['competition']
        print(f"Keyword: {keyword}, Average CPC: {avg_cpc}, Search Volume: {search_volume}, Competition: {competition}")

上記のコードでは、取得したデータをループして各キーワードの指標を出力しています。このようにしてデータを確認し、広告戦略に役立てることができます。

データの可視化とレポート作成

取得したデータをより理解しやすくするために、可視化ツールを使用してデータをグラフやチャートに変換します。Pythonでは、MatplotlibやSeabornなどのライブラリを使用してデータを可視化できます。

import matplotlib.pyplot as plt

def visualize_keyword_data(data):
    keywords = [row['keyword'] for row in data]
    search_volumes = [row['metrics']['search_volume'] for row in data]
    avg_cpcs = [row['metrics']['average_cpc'] for row in data]

    fig, ax1 = plt.subplots()

    ax1.set_xlabel('Keywords')
    ax1.set_ylabel('Search Volume', color='tab:blue')
    ax1.bar(keywords, search_volumes, color='tab:blue')
    ax1.tick_params(axis='y', labelcolor='tab:blue')

    ax2 = ax1.twinx()
    ax2.set_ylabel('Average CPC', color='tab:red')
    ax2.plot(keywords, avg_cpcs, color='tab:red')
    ax2.tick_params(axis='y', labelcolor='tab:red')

    fig.tight_layout()
    plt.show()

このコードスニペットでは、キーワードごとの検索ボリュームと平均CPCをバーグラフと折れ線グラフで表示しています。このような可視化により、データの傾向を一目で把握することができます。

参考:「Matplotlib: Visualization with Python」- Matplotlib, https://matplotlib.org/stable/index.html

Google Ads API利用時の注意点

Google Ads APIを利用する際には、いくつかの注意点があります。これらを遵守することで、APIを効果的に利用することができます。

APIクオータと利用制限

Google Ads APIには、APIリクエストの回数やデータの取得量に制限があります。これらの制限を超えた場合、追加の料金が発生することがあります。また、利用制限を超えないようにするための対策も必要です。

def check_api_quota(client):
    # APIクオータの確認方法を示すサンプルコード
    # クライアントオブジェクトを使ってクオータを確認する
    response = client.get_service('CustomerService').get_customer(
        resource_name='customers/'
    )
    print(f"APIクオータ: {response.resource_name.quota_metrics}")

データのプライバシーとセキュリティ

APIを利用する際には、ユーザーデータのプライバシーとセキュリティに十分注意する必要があります。特に、OAuth認証を使用する場合は、認証トークンの管理と安全な保管が重要です。

参考:「APIクオータの管理」- Google Cloud, https://cloud.google.com/docs/quota

まとめ

Google Ads APIを使用してキーワードプランナーデータを取得することで、広告運用をより効率的かつ効果的に行うことができます。本記事では、Google Ads APIの基本的な情報から、実際のデータ取得手順、データの解析方法、そしてAPI利用時の注意点までを詳しく解説しました。

Google Ads APIを使ったキーワードプランナーデータ取得の利点

Google Ads APIを活用することで、手動では困難な大量のデータを効率よく取得し、分析することが可能です。以下に、Google Ads APIを使ったキーワードプランナーデータ取得の利点をまとめます。

  1. 効率的なデータ取得:APIを利用することで、大量のキーワードデータを迅速に取得できます。これにより、時間と労力を大幅に削減できます。
  2. 詳細なデータ分析:検索ボリューム、CPC、競合性などの詳細なデータを取得し、精度の高いキーワード戦略を立てることができます。
  3. 自動化による作業効率化:Pythonなどのプログラミング言語を使用してAPIリクエストを自動化することで、手動作業を減らし、効率的なデータ分析が可能です。
  4. データの一元管理:APIを利用することで、異なるデータソースからの情報を一元管理し、統合的なデータ分析を行うことができます。

今後の広告運用への応用

Google Ads APIを使用して取得したキーワードプランナーデータは、今後の広告運用においてさまざまな形で活用できます。具体的には、以下のような応用が考えられます。

  1. ターゲティング精度の向上:取得したキーワードデータをもとに、ターゲットオーディエンスの検索行動を分析し、広告ターゲティングの精度を高めることができます。
  2. 競合分析の強化:競合性の高いキーワードを特定し、競合他社の広告戦略を分析することで、自社の広告戦略を改善できます。
  3. 費用対効果の最適化:CPCデータを活用して、広告費用の最適化を図り、広告の費用対効果を最大化できます。
  4. 継続的なパフォーマンスモニタリング:APIを利用して定期的にデータを取得し、広告キャンペーンのパフォーマンスを継続的にモニタリングすることで、リアルタイムでの最適化が可能になります。

Google Ads APIの利用には一定の技術的な知識が必要ですが、その利点を活用することで、広告運用の効果を飛躍的に向上させることができます。今回の記事を参考に、ぜひGoogle Ads APIを活用した広告運用を実践してみてください。

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著者について

ListeningMindの機能と使い方に関する情報、市場調査レポートの公開、及び関連するマーケティング手法についてのコンテンツをお届けするListeningMind marketing office.の編集部です。

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